春樹 村上 - 1Q84

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1Q84: краткое содержание, описание и аннотация

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「これでおしまい」とふかえりは小さな声で告げた。やはりセンテンスはひとつ。時間がぴたりと止まり、世界はそこで終結した。地球はゆっくりと回転を止め、すべての音と光が消滅した。

 翌日目が覚めたとき、世界はまだ無事に続いていた。そしてものごとは前に向かって既に動き出していた。前にいるすべての生き物を片端から礫き殺していく、インド神話の巨大な車のように。

第17章 青豆

私たちが幸福になろうが不幸になろうが

 翌日の夜、月はやはり二つのままだった。大きい方の月はいつもの月だった。まるでついさっき灰の山をくぐり抜けてきたみたいに全体が不思議な白みを帯びていたが、それをべつにすれば、見慣れた旧来の月だった。一九六九年のあの暑い夏にニール?アームストロングがささやかにして巨大な最初の一歩をしるした月だ。そしてその隣にいびつなかたちをした、緑色の小振りな月があった。それはまるで出来の悪い子供のように、大きな月の近くに遠慮がちに寄り添って浮かんでいた。

 私の頭がどうかしているに違いない、と青豆は思った。月は昔からひとつしかないし、今だってひとつしかないはずだ。もし急に月が二個に増えたりしたら、地球での生活にも様々な現実的変化が生じているはずだ。たとえば満ち潮や引き潮の関係だって一変してしまうことだろうし、それは世間の重要な話題になっているはずだ。いくらなんでも私が気づかないわけがない。何かの加減で新聞記事をうっかり見逃すのとはわけが違う。

 しかし<���傍点>本当に</傍点>そうだろうか? 百パーセントの確信を持って、私にそう断言できるだろうか? 青豆はしばらく顔をしかめていた。ここのところ、奇妙なことが私のまわりで起こり続けている。私の知らないところで、世界は勝手な進み方をしている。私が目を閉じているときにだけ、みんなが動くことのできるゲームをやっているみたいに。だとしたら、空に月が二つ並んで浮かんでいても、さして奇妙なことではないのかもしれない。いつか私の意識が眠り込んでいるあいだに、それは宇宙のどこかからひょっこりとやってきて、月の遠縁のいとこみたいな顔をして、そのまま地球の引力圏に留まることにしたのかもしれない。

 警官の制服と制式拳銃が一新されていた。警官隊と過激派が山梨の山中で激しい銃撃戦を繰り広げていた。それらはすべて私の知らないうちに起こっていた。アメリカとソビエトが共同で月面基地を建設したというニュースもあった。それと月の数が増えたこととのあいだには、何か関連性があるのだろうか? 図書館で読んだ新聞の縮刷版に、新しい月に関連した記事があったかどうか記憶を探ってみたが、思い当たることはひとつとしてなかった。

 誰かに質問できればいいのだろうが、誰に向かってどのような尋ね方をすればいいのか、青豆には見当もつかなかった。「ねえ、空に月がふたつ浮かんでいると思うんだけど、ちょっと見てみてくれないかな」とでも言えばいいのだろうか? しかしそれはどう考えても馬鹿げた質問だ。もし月が二個に増えたのが事実であれば、そんなことも知らないというのは妙な話だし、もし月が従来どおり一個しかないとしたら、こちらの頭がおかしくなったと思われるのがおちだ。

 青豆はパイプ椅子に身を沈め、手すりに両足を載せ、質問のかたちを十通りほど考えてみた。実際に口に出してもみた。しかしどれもこれも同じ程度に愚かしく響いた。しかたない。事態そのものが常軌を逸しているのだ。それについて筋のとおった質問ができるわけがない。わかりきったことだ。

 二個目の月の問題はとりあえず棚上げしておくことにした。あとしばらく様子を見よう。さしあたってそれで何か実際に迷惑を被っているわけではないのだから。それに、気がついたらいつの間にか消えてなくなっていたというようなことになるかもしれない。

 翌日の昼過ぎに広尾のスポーツ?クラブに行って、マーシャル?アーツのクラスをふたつ担当し、個人レッスンをひとつ行った。クラブのフロントに立ち寄ると、珍しく麻布の老婦人からのメッセージが届いていた。手の空いたときに連絡をいただきたい、と書かれていた。

 いつものように電話にはタマルが出た。

 よかったら明日、こちらにお越し願えまいか。いつものプログラムをお願いしたい。そのあと軽い夕食を御一緒できればということだ、とタマルは言った。

 四時過ぎにはそちらにうかがえる、夕食は喜んで御一緒する、と青豆は言った。

「けっこう」と相手は言った。「それでは明日の四時過ぎに」

「ねえ、タマルさん、最近月を見たことはある?」と青豆は尋ねた。

「月?」とタマルは言った。「空に浮かんでいる月のことかな」

「そう」

「とくに意識して見たという記憶はここのところない。月がどうかしたのか?」

「どうもしないけど」と青豆は言った。「じゃあ、明日の四時過ぎに」

 タマルは少し間を置いて電話を切った。

 その夜も月は二つだった。どちらも満月から二日ぶん欠けている。青豆はブランデーのグラスを手に、どうしても解けないパズルを眺めるみたいに、その大小一対の月を長いあいだ眺めていた。見れば見るほど、その取り合わせはますます謎に満ちたものに思えた。もしできることなら、彼女は月に向かって問いただしてみたかった。どういう経緯があって、突然あなたにその緑色の小さなお供がつくことになったのかと。でももちろん月は返事をしてはくれない。

 月は誰よりも長く、地球の姿を間近に眺めてきた。おそらくはこの地上で起こった現象や、おこなわれた行為のすべてを目にしてきたはずだ。しかし月は黙して語らない。あくまで冷ややかに、的確に、重い過去を抱え込んでいるだけだ。そこには空気もなく、風もない。真空は記憶を無傷で保存するのに適している。誰にもそんな月の心をほぐすことはできない。青豆は月に向かってグラスをかかげた。

「最近誰かと抱き合って寝たことはある?」と青豆は月に向かって尋ねた。

 月は返事をしなかった。

「友だちはいる?」と青豆は尋ねた。

 月は返事をしなかった。

「そうやってクールに生きていくことにときどき疲れない?」

 月は返事をしなかった。

 いつものようにタマルが玄関で青豆を迎えた。

「月を見たよ、ゆうべ」とタマルは最初に言った。

「そう?」と青豆は言った。

「あんたに言われたから気になってね。しかし久しぶりに見ると、月はいいものだ。穏やかな気持ちになれる」

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