春樹 村上 - 1Q84

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1Q84: краткое содержание, описание и аннотация

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 家にいるときは、朝早く起きてだいたい夕方近くまで小説を書いた。モンブランの万年筆とブルーのインクと、四百字詰め原稿用紙。それさえあれば天吾は満ち足りた気持ちになれた。週に一度、人妻のガールフレンドが彼のアパートの部屋にやってきて、午後を一緒に過ごした。十歳年上の人妻とのセックスは、どこにも行きようがないぶん気楽であり、その内容は充実していた。夕方に長い散歩をし、日が暮れると音楽を聴きながら一人で本を読んだ。テレビは見ない。NHKの集金人が来ると、申し訳ないがテレビはありませんと丁寧に断った。本当にないんです。中に入って調べてもらってもかまいません。しかし彼らは部屋には入ってこなかった。NHKの集金人には家に上がり込むことが許されていないのだ。

「俺が考えているのはね、もう少しでかいことなんだ」と小松は言った。

「でかいこと?」

「そう。新人賞なんて小さなことは言わず、どうせならもっとでかいのを狙う」

 天吾は黙っていた。小松の意図するところは不明だが、そこに何かしら不穏なものを感じ取ることはできた。

「芥川賞だよ」と小松はしばらく間を置いてから言った。

「芥川賞」と天吾は相手の言葉を、濡れた砂の上に棒きれで大きく漢字を書くみたいに繰り返した。

「芥川賞。それくらい世間知らずの天吾くんだって知ってるだろう。新聞にでかでかと出て、テレビのニュースにもなる」

「ねえ小松さん、よくわからないんだけど、今ひょっとして僕らは、ふかえりの話をしているんですか?」

「そうだよ。我々はふかえりと『空気さなぎ』の話をしている。それ以外に話題にのぼった案件はないはずだ」

 天吾は唇を噛んで、その裏にあるはずの筋を読みとろうとした。「でも、この作品は新人賞をとるのも無理だって、ずっとそういう話だったじゃないですか。このままじゃなんともならないって」

「そうだよ、このままじゃなんともならない。そいつは明白な事実だ」

 天吾には考える時間が必要だった。「ということはつまり、応募してきた作品に手を入れるってことですか?」

「それ以外に方法はないさ。有望な応募作に編集者がアドバイスして書き直させる例はよくある。珍しいことじゃない。ただし今回は著者自身ではなく、ほかの誰かが書き直すことになる」

「ほかの誰か?」、そう言ったものの、その答えは質問を口にする前から天吾にはわかっていた。ただ念のために尋ねただけだ。

「君が書き直すんだよ」と小松は言った。

 天吾は適当な言葉を探した。しかし適当な言葉は見あたらなかった。彼はため息をつき、言った。「でもね、小松さん、この作品は多少手直しするくらいじゃ間に合いません。頭から尻尾まで根本的に書き直さないことにはまとまりがつかないでしょう」

「もちろん頭から尻尾まで作り替える。物語の骨格はそのまま使う。文体の雰囲気もできるだけ残す。でも文章はほとんどそっくり入れ替える。いわゆる換骨奪胎{かんこつだったい}だ。実際の書き直しは天吾くんが担当する。俺が全体をプロデュースする」

「そんなにうまく行くものだろうか」と天吾は独りごとのように言った。

「いいかい」、小松はコーヒースプーンを手に取り、指揮者がタクトで独奏者を指定するようにそれを天吾に向けた。「このふかえりという子は何か特別なものを持っている。それは『空気さなぎ』を読めばわかる。この想像力はただものじゃない。しかし残念ながら文章の方はなんともならん。お粗末きわまりない。その一方で君には文章が書ける。筋がいいし、センスもある。図体はでかいが、文章は知的で繊細だ。勢いみたいなものもちゃんとある。ところがふかえりちゃんとは逆に、何を書けばいいのかが、まだつかみきれていない。だから往々にして物語の芯が見あたらない。君が本来書くべきものは、君の中にしっかりあるはずなんだ。ところがそいつが、深い穴に逃げ込んだ臆病な小動物みたいに、なかなか外に出てこない。穴の奥に潜んでいることはわかっているんだ。しかし外に出てこないことには捕まえようがない。時間をかければいいと俺が言うのは、そういう意味だよ」

 天吾はビニールの椅子の中で不器用に姿勢を変えた。何も言わなかった。

「話は簡単だ」と小松はコーヒースプーンを細かく振りながら続けた。「その二人を合体して、一人の新しい作家をでっちあげればいいんだ。ふかえりが持っている荒削りな物語に、天吾くんがまっとうな文章を与える。組み合わせとしては理想的だ。君にはそれだけの力がある。だからこそ俺だってこれまで、個人的に肩入れしてきたんじゃないか。そうだろ? あとのことは俺にまかせておけばいい。力を合わせれば新人賞なんて軽いもんだよ。芥川賞もじゅうぶん狙える。俺だってこの業界で無駄飯を食ってきたわけじゃない。そのへんのやり方は裏の裏まで心得ている」

 天吾は口を軽く開けたまま、しばらく小松の顔を見ていた。小松はコーヒースプーンをソーサーに戻した。不自然に大きな音がした。

「もし芥川賞をとれたとして、それからどうなるんですか?」と天吾は気を取り直して尋ねた。

「芥川賞をとれば評判になる。世の中の大半の人間は、小説の値打ちなんてほとんどわからん。しかし世の中の流れから取り残されたくないと思っている。だから賞を取って話題になった本があれば、買って読む。著者が現役の女子高校生ともなればなおさらだ。本が売れればけっこうな金になる。儲けは三人で適当に分けよう。そのへんは俺がうまく按配{あんばい}する」

「金の分配みたいなことは、今のところどうでもいいです」と天吾は潤いを欠いた声で言った。

「でもそんなことして、編集者としての職業倫理に抵触しないんですか。もしそんな仕掛けをしたことが世間にばれちゃったら、ずいぶんな問題になりますよ。会社にもいられないでしょう」

「そんなに簡単にばれやしないよ。俺はその気になればとても用心深くことを運ぶことができる。それにもしばれたところで、会社なんて喜んでやめてやる。どうせ上の方には受けが悪くて、ずっと冷や飯を食わされてきたんだ。仕事くらいすぐに見つけられる。俺はね、何も金がほしくてこんなことをやろうとしてるんじゃない。俺が望んでいるのは、文壇をコケにすることだよ。うす暗い穴ぐらにうじゃうじゃ集まって、お世辞を言い合ったり、傷口を舐めあったり、お互いの足を引っ張り合ったりしながら、その一方で文学の使命がどうこうなんて偉そうなことをほざいているしょうもない連中を、思い切り笑い飛ばしてやりたい。システムの裏をかいて、とことんおちょくってやるんだ。愉快だと思わないか?」

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